相続放棄の期限

カテゴリ: 相続放棄

現在、名古屋も含め、コロナの感染者は依然として高いままです。

 

弁護士法人心では、引き続き、定期的な換気、手先の消毒、スタッフの検温、リモートでのご相談の実施等のコロナ対策を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

 

さて、今回は、「相続放棄の期限」について、お話ししようと思います。

 

相続放棄の期限は、3か月です。

 

この3か月の期限を過ぎてしまうと、基本的に相続放棄ができません。


万一、被相続人に多額の借金があった場合、相続放棄が出来ない限り、その借金も背負うことになりかねませんので、期限には十分ご注意ください。

 

この3か月の期限について、「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3カ月とされています。

 

この「自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、被相続人が亡くなったことと、自身が被相続人の相続人であることを知った時と考えられています。

 

たとえば、令和3年8月31日に父が亡くなり、子がその日に、父が亡くなったことを知った場合、相続放棄の期限は、8月31日から3か月後の令和3年11月30日となります。

 

また、先ほどのケースで、子が父とは疎遠で、父が亡くなったことを亡くなってから1年後の令和4年8月31日に知った場合、相続放棄の期限は、令和4年8月30日となります。

 

このように、相続放棄の期限については、相続人がいつ、被相続人が亡くなったことを知ったのか、いつ、自分が相続人であることを知ったのかによって、期限の起算点が異なります。

 

なお、例外的に、相続人が亡くなったこと及び自身が相続人であることを知った時から3か月を過ぎた場合でも、相続放棄が認められる場合があります。

 

3か月が過ぎても相続放棄が認められるケースとしては、被相続人が亡くなったことは知っていたが、被相続人と生前疎遠であったため、全く財産がないものと信じていたが、実際には借金があったという特殊な場合などです。

 

この例外的なケースでも、借金の存在を知った時から3か月といった期限がありますので、万一、相続人が亡くなったこと及び自身が相続人であることを知った時から3か月を過ぎている場合は、すぐに弁護士にご相談されることをおすすめします。

 

さて、次回は、今回に関連して、「相続放棄の落とし穴」について、お話していこうと思います。

 

それではまた!

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